2012年1月19日木曜日

Cantata BWV 147


2011年08月30日の日記より


アルファ147クーペではない、、

BMWでもない、、、


カンタータ BWV147だ、、、バッハさんだ、、、マッハではない。。

このアレンジにはまる。。。

D調アレグリアスのシレンシオにとおもって、簡単にしてしまおうとおもったら、、だめだ、、編曲魂に火がついてしまった。

原曲キーとは違うが、6弦をDに落とし、2カポで取り合えず弾ける運指を模索しながら、
音を紡ぎ、選択し、編曲をしていく・・・, 

最強だ、、この旋律、そして、低音部、、声部、、副旋律、、、 



スコア譜面をおっかける動く赤い線をなんどとなく引き戻しながら、、、音を探って、採取して、、指板に植えては、刈り取り、植えては刈り取り、、、 

ようやくBメロマイナー部分の終わりがみえてきた。。ここから後5小節で、サリーダにもどれるというのに、、なかなか採れない。。。 

転調しているようで、強引にまた最初の調にもどってきている。。 

中学生のころから耳に残り、、大学時代には譜面も入手していた記憶があるが、、なぜ、この名曲に手をつけなかったか、、、 

いまようやく痛感する。。。 

のほほんと癒されて、「いいなーーーこの曲」とのたって聴いているのは簡単だが、、編曲して弾くにはとてつもない精神力、握力、技術力、労力、記憶力、閃き、指の長さ、時間、膨大な練習、、さらに神の力が必要だ・・ 

編曲が1小節進む毎に、「うおおおおおバッハさんすげーーーかっちょええええええ」をくりかえす、真夏の夜・・・だが僅かに秋の気配が吹く風にまじっていた。。

2012年1月12日木曜日

リバーブ奏法(C147)

2011年8月19日の日記より、、


ここ最近、ライフワークアレグリアス(Puelta de Principe)、私の霊感、モナステリオばかり練習している。 

この3曲はすべて6弦Dチューニングである。 

その他6Dチューニングのネタは、エレンシア・オリエンタル(マノロ・サンルーカル大先生)と自作のジュピター・・・・ 

で、最近はまりだしたのはこの6Dチューニングで、D調のアレグリアスを模索すること。。。 

先日の本番のリハでカラコレスを6Dでやってみたが、、いかんせん練習不足、、本番はやっぱりC調でひいてしまった。。 

6Dチューニングはカポ2で通常のE調アレグリアスのカポ無しと同音程、、通常のカポ3~5だと今ひとつつかえそうにないが、、、カポ無しもしくはそれでも高い歌い手さんには二つさげられるから使えるかもしれない。。。 

で、この6Dチューニングでシレンシオを模索する、、パコの私の霊感の途中の部分を寸法調整してつかおうとしたり、、、、 

だが、、ここで閃く、、、すきなカンタータ147「主よ、人の望みの喜びよ」が使えないか、、、、 

この村治さんの素晴らしい演奏はG調、、、コレをD調にアレンジし直す。。もちろんこんなに沢山音をだせないが、、、 

だが、この試行錯誤のなかで、リバーブ奏法を意識する。。。音場がさいあくで、反響がのぞめない場所でもリバーブが、、残響がかかったような奏法、、、、つまり、、次の音を極力同じ弦で弾かないようにするのだ・・ 

ギターは指でフレットを押さえている間は音が鳴っているが、離した瞬間にその残響はプツっととぎれてしまう。。 

ピアノなど、まったく違う指で二つのおとを出す場合、先に出した音の指を離すのを僅かおくらせるだけで、次の音のアタック後まで先に出した音の残響を得ることができ、それがギターの同弦での二つの音だしとは決定的にちがう。 

「戦場のギタリスト」(ノクターン遺作)でも同じようにピアノのトリルを再現するのに、同弦ではなく違う弦をつかったように、、、


そのリバーブ奏法を駆使した編曲にとりかかる。スコアのすべての音を出すことはむりでも、響きを重視して、残響のない部屋でも響かせて弾けるように、、、 

1から創作し出したものの、ポジションの確定には、試行錯誤を延々とくりかえし、、やっとイントロ2コンパスが形になってきた。。 

いろいろ探してみるとA調でひいているひとも見つけた。 

こっちの兄さんはC調だ、、 


いろんな人がいろんな調でアレンジしてひいてる。。。それだけ沢山のひとに愛されて来たんだろー・・・・ 

だが、やはりピアノのようなリバーブばりばりの音色がだしてみたい。。 


最後に、村治さんの癒し系とは少し違う、厳格・荘厳なギター
演奏・・・ 
なお、このあと数週間かかり、ようやく秋口に編曲が完成した6弦Dチューニングのカンタータ147を、ほぼ毎日練習している。当初の目的であるシレンシオへの流用は、テンポの関係で壁にぶちあたり、いまだにうまくいっていない。。
(2012年1月12日現在)

2012年1月5日木曜日

28年前の魂を買う


ふと、オークションを漁ることがある。。 
だいたい検索は、、PACO DE LUCIAだったり、、 


で、、見つけてしまった。。。 

☆☆☆アルバム「魂」CD Paco De Lucia☆☆☆ 

このフラメンコ・ギターに、はじめて生でふれたのは、、、、そして眼前で見たのは、、 
1983年、渋谷の母校 國學院大學の部室もないスペインギター研究会の4年生の、K先輩が、、、たむろする階段の踊り場で聴かせてくれた。 

まだ、フラメンコギターに触れたことすら無かった自分には、とてつもない衝撃きであった。。まさに「フラメンコの衝撃」(アルバム「魂」の一曲目)・・・ 

それが、「灯台の岬」(アルバム「魂」9曲目) 神様パコ・デ・ルシアのブレリアだ。。。 

いまでも、フィン・デ・フィエスタのあたまで、何も考えずに弾いてしまうのは、この灯台の岬の佳境の部分である。。 

当時は、国分寺駅北口にあった、貸しレコード店でLPを借りてきて、カセットテープに録音し、、それをすり切れるほど聴いてへにゃへにゃにして、、、、その後、習い始めたIIGAYA先生の譜面とにらめっこしていたが、、、 

ここ最近、テープデッキがいかれて、もう10年ほどになるだろうか、、、原曲を聴いていない。。 

なんとか聴きたいと思っていたが、、、パココレクションのなかに、この「灯台の岬」がはいっている 「魂」が、なかった。。。 

オークションサーフィンでこいつを1000円で、見つけ、送料180円を確認した瞬間に、入札、、、 

ようやく入手した、「灯台の岬」、、の原音、、、なんと新鮮なことか、、、 

LP「魂」の文字通り、魂のこもった彼の演奏に、デジタル音源に、当時、煌めいた、自分の羨望のきらきらが蘇る。。 

その後、ぺぺ・アビチェラのボアブディルというブレリアにそまって、そればかりひいていたせいか、この「灯台の岬」の佳境までの部分は、もう指が思い出せなくなっているが、、、 

1コンパス3週間とか、平気でかかって、苦労して読んだあの譜面は、まだある。。当時と今では、明らかに、コンパス感がちがう。。当時はコンパス自体がまったく体にはいっていなかったから、13拍だったり、11拍だったりメチャクチャであった。。。 

だが、この「灯台の岬」いまでも難曲で、トリッキーなコンパスはずしみたいな、うらうらのりがある。。機を見て再挑戦すべき曲のトップにおどりでた。。CDをGETして、、、 

とても一本のギターで弾いているとは思えぬ音を、目の前で演奏してもらって、、、一生フラメンコギターにとりつかれるだろーなーーとおもった、あの28年前の大学一年生の自分の予感は、、、やはり、的中していた。。 

文字通り、当時の「魂」を、買い戻した気分だ。。 


なんの事はない。「灯台の岬」でヒットしなかったYOUTUBE,,, 
CDのジャケットにある、原題 PUNTA DEL FAROを打ち込んだら沢山ヒットした。 



非常に参考になりそうな動画も、、見つけた。。