2011年3月5日土曜日

1月13日 九分地下のブレリア

1月13日午後四時、期待に胸を膨らませ、物件「第3カトレア」の道を挟んだトイメンのお寺の境内に、レジェ子をとめ、待つこと3分、、、

不動産屋のおじさん、、Aさんが到着、、、

「ヒライケさんですね^-^」と感じよく初対面の挨拶を交わし、早速103号室に入る。。




物件の写真数枚を事前に確認していたが、ややくたびれた軽量鉄骨造りのアパート、、、外観できづいたこと、、

半地下室というより、九分地下室の北側は、もともと半地下の駐車場(地上まで上り坂)であったのをつぶして、物置にしているとのこと。地上入り口はコンクリートの低い壁を増設し、人は出入りできるが水は入らないようにしている。
だから、102,101号室には地下室がないのである。この元駐車場(トラック二台をいれていたらしい)の真上が、101,102ごうしつだ。。波打ち鉄板と、鉄骨の梁が見える。

一通り1階部分の8畳、4.5畳キッチン、追い炊き可能なバス、トイレ、バルコニーを見た後、いよいよ地下への階段を下りていく。。

地下の4.5畳はあとにして、12畳の部屋へ、、、大家さんが、既に電熱ストーブをつけてくれていいたらしく、部屋はあったまっていた。。

この12畳の洋室、どうやらもとはふすまみたいな横開きの木戸びらで二つに区分されていたらしく、レールがのこっている。南側3畳+北側9畳くらいの比率か・・・

北側のサッシはそのまま元半地下駐車場に出られる普通のサッシだが、大家さんの邸宅のある西側、お隣のおうちのある南側は、壁の上部10%に横長のサッシが、開け閉めするのも脚立が要りそうな高い位置についている。この横長の空間部分に、手持ちのマットレス、遮音シート、音楽室の壁ピース、さらに、石膏ボードなどを追加すれば、遮音性は一段と向上するだろう。。

不動産屋のおっちゃんに一声、、、ちょっとギター弾いてみてどのくらい音漏れるか聞いてもらっていいですか???

ああ、全然OKです。。。大家さんもいま来るから確かめてもらいましょーね・・

レジェ子からコンデ君をもって弾き出したとき、大家さんのIさん登場、、、ご挨拶もそこそこ、不動産屋Aさんに1Fバルコニーに行ってもらい、チューニングもそこそこに大家さんの目の前1mで、ブレリアをばりばり本気でこれでもか・・と弾き出す。。。南側に丁度腰掛けてギター弾くのに丁度よい具合に梁がでっぱってアルハンブラみたいな感じ。。


元管楽器奏者(サックスか?)の大家さん、、なんだ、、そのくらいの音量で神経質になってたんですか?とせせら笑うような笑みを浮かべ、管の音量にくらべたら、かわいいもんじゃないですか・・・・と、、

前住人はクラリネット、、さらにその前はインドの何とかという楽器を二人で弾いていたけど、、苦情はこなかったとのこと、、、

でもさすがに深夜は勘弁してねと言われ、、、やっぱりこのくらいの音量なら夜10時くらいまでかな?と、、、

不動産屋Aさん、玄関でちゃったら部屋の外にはきこえないねーーー。バルコニーにでたら、若干きこえたかな^^とのこと、、これくらいなら全然問題ないですねーと、、、

そんなこんなで、
夜10時までの演奏時間を賃貸契約書に明記する承諾をすぐに取り付けた。。

問題はここから、、、
大家さん、、、ちょっとまってくださいね・・・と言いながら、弱音器1(ゴム製サウンドホールカバー)、弱音器2(瀬田先生考案ゴム板スリット)、弱音器3(自作ウレタンスリット)、弱音器4(切ったスポンジ)を装着して、思い切りラスゲアードを嚙ます。。これだけ弱音すると、打弦音の方が鳴りの音にまして聞こえる。。。それでも、生の音にくらべたら、弱音具合ははなはだしい・・

この状態で夜10時以降、朝まで弾いてもかまいませんか?

そこまで弱音するなら、いいですよとの了解を取り付けるのに、ものの0.3秒、、次元が的を射抜くより速かったかも、、、

なんだか、拍子抜けで24時間演奏可能条件が整ってしまった。。

この部屋で弾くとして、4.5畳の斜め上方102号の住人と、南端の隣の一軒家、西側の大家さんのうち、、東側は空き地、北側は半地下の元駐車場と道路を挟んだお向かいの一軒家&半地下駐車場の上に住む二世帯(但し101号室は空き部屋)、どれもダイレクトに音源部屋に隣接しない。。

この段階で、ちょっと床がみしみしするところもあるが、ほぼ自分の中では決まった。。。「ここにしよう!!!!」

本当に62000円を55000円に下げてもらえるんですか?と念を押すと、、、話し好きの大家Iさんは、ここは土建屋のオヤジ(大家さんのおとうさん)がたてて、自分もここに、、まさにこの部屋でサックス吹きながら暮らしていたという。隣に自分の家をたててうつり住んだあと、ある一家に貸したときの家賃は78000円、、

で、その家族が出た後、同額で募集したが、なかなか入居者がいなかったので、62000円にして募集をしていたと、、、今回さらにそこから値下げしてもらった、、、

不動産屋さんからの情報では、直近、二人に62000円で紹介したが、賃貸契約は成立しなかったらしい。。どうやら、この地下の使い方が、自分のように、音楽部屋としての使用を目的とするでもない限り、帯に身近し、たすきに長し、で使い勝手がよくわからないのが、入居にいたらなかったその理由だったようだ。。

そりゃそうだ、、、こんな特殊な間取り、普通の家庭ではちょっと手を出すのに勢いがいるし、地下に子供部屋というのも、、天窓あるとはいえ、陽当たり悪く、軟禁してるみたいだし、、使い勝手がやはり今ひとつなのだろう。。

だが、自分には願ってもない・・・

入居申込用紙をもらい、初期見積書、その他必要書類が列記してある書類などをもらい、とりあえず、一日待ってくださいね・・と103号室を後にする。そこで大家さんとわかれ、道を挟んだ20m先のお寺のとなりの駐車場を見に行く。駐車場の所有者は大家さんの従兄弟らしく、そこは、不動産屋を通さず(仲介手数料なし)で月8000円の回答。

舗装されてはいないものの、大型車6台くらいは楽勝で停めれるその駐車場、真ん中に大きな木があるものの、いまは誰も借り手がいないらしく、どこに停めてもいいですよ・・とのこと。。なんだか、くるくるまわって出入りできる車止めのような感覚だ。。。ここも問題なし、、

さらには、2月1日付けで退室する、この103号室の真上の203号室の住人が所有するトライク(三輪自動車)がなくなれば、雨をしのげる駐輪場にBIG1も楽勝で置けるとのこと。。大家さんは、少し前までV-MAXにのっていて、いまでもフォーサイトにのっている。。。

大型バイクの話、音楽の話、人の良さそうな大家さん、、、クールな管理会社とはちがう、面と向かって話す人と人とのコミュニケーション、、、

決まりか???

明日10時以降、不動産屋が開くのを見計らって電話し、記入した入居申込書をFAXすればこの物件の募集は直ちに停止されるとのこと、、、

昭和39年(すかる生誕年)、渋谷で純喫茶を経営していた大家さんが、言った。素敵な音楽がタダで聞けるならこっちもうれしいですよって、、、

ここまで音楽に理解が有る大家さん、、、

後から入居申し込みする人には、うちには、一日中弾くかもしれないギタリストがいるけど、それでもよいですか?っと言ってくれるとのこと。(涙)

よほど、入居者がいなくて困っている状態だからでた発言かもしれないが、、、、

隣室、隣家に迷惑をかけないようにするのは当たり前だが、大家がここまで味方になってくれるなら、万一の場合でも、いろいろ対応したり、してもらったりできそうだ。。。

九分地下に流れたブレリアが、新しい棲み家の予感と、弦人天国の音の楽園を期待させてくれる・・

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