2009年11月13日金曜日

●Silencio「宇宙戦艦神田川三世」

シレンシオ(silencio)、、
静寂。アレグリアスの舞踏においてギターの旋律により踊られるゆっくりとした部分。  とある。ギタリストの見せ場でもある。

最初のきっかけを踊り手が出す場合もあるが、弾き始めたら、オーソドックスなシレンシオはほとんど最初の5拍で、(ジャラーーンX5で)ギタリストがテンポを決定し、踊り手はギターに合わせて優雅に舞う事が多い。

長さは導入部分2コンパス、マイナー4コンパス、「ひとつ」もしくは「短い奴」と言われた場合この計6コンパスでシレンシオを締める。

いままで弾いたアレグリアス、シレンシオが無いこともごく希にあったが、ほとんどは「ひとつ」=6コンパスである。
しかし、シレンシオの醍醐味はこの後につづくメジャー4コンパスである。マイナーからメジャーへ、、苦難、万難、喧噪、悩み、迷い、を新たな希望、笑い、幸福、喜び、にゆっくりと変えていく美しいメロディをほとんどのギタリストは準備している。が、このメジャー部分の4コンパスまで弾いて、計10コンパスのシレンシオを弾くことは、自分の経験では2%に満たない。(経験不足でアレグリ伴奏の絶対数が少ないのは否めないにしろ、、)多くの場合、構成、舞踏時間、振り付けの問題から削られてしまうのだ。

「シレンシオはふたつ、、10コンパス弾いてね」と言われたときには、気合がぜんぜん違う。この10コンパスをフルで弾いて初めてギタリストのシレンシオは完結する。

過去にたった二回だが、おまけであと2コンパス追加し計12コンパスのシレンシオを弾いたことがあったが、二回とも、足がぱたぱたと入ってくるもので、普通のシレンシオでは若干合わなかったので新たに作ったことがある。このときはカンテのキーの関係でAmで作った。(通常はEmで弾く)
その時のバイレとカンテの名前をとって「マリアンローザ」と命名したこのAmの12コンパス分のシレンシオは今でも、足があまりない場合にも使えるオリジナルのシレンシオとしてたまに前半6コンパスを弾くが、後半メジャー部分の4コンパスはそれ以降まったく出番がなかった。

だが先日A調カラコレスで「シレンシオ弾いて、、」といわれたとき、最初Am調の前半マイナー部分を弾いて暗すぎる感があったので、出だしのマイナー導入部分の2コンパスをメジャーに作り直し、メジャー後半4コンパスを連ねて繰り出したらしっくりきた。マリアンローザの後半メジャーは、最初の2コンパスをメジャーに作り直したことにより、通常弾かれるC調カラコレスなら転調して、、A調カラコレスならそのままで出番を見出した。

約1年前に訣別したギターの先生と二台のギターでハモっていたが、訣別をきっかけに、独奏出来るようにアレンジしなおしたハモメロ満載のもう一つの「すかるスペシャルシレンシオ」、、
コレは未だに10コンパスを完奏したことがない。後半のメジャー部分で自ら悶絶するほど美しく仕上がり、なんとか弾けるようになるまでも8ヶ月くらいかかったが、「ひとつね、、、」「短い奴ね、、、」と言われる度に涙ながらに前半の6コンパスともどもお蔵入りした来た。カポ位置が、0~2でないとキッチリ弾けない制約が更にこのシレンシオを弾く機会を奪ってきた。「ふたつ、、」そしてカンテのキー、、さらには、転調技の駆使、、、

「すかるスペシャル」はその10コンパスを完奏出来る日がくるまで、本番で弾くのを控えようと思った。(練習ではたまに弾いていたが、、)
「ふたつね、、」「ながいやつね、、、」と言われ、更にカンテのキーが合う日まで封印。「ひとつ」ではこのシレンシオの良さは半減、、いや80%減となってしまう気がしていたからだ。

カンテのキー、転調技の習得如何でも、弾けるかどうかわからんのに、弾けるときのためにほぼ毎日のように練習するのは、なかなか辛い。が、きっと弾けたらその努力は至上の幸福に転化するだろう。

先月17日、土曜日、、美女達が大挙して舞う立川フラメンコ(18時・20時ステージ)で、伴奏した。。。アレグリアスは計三回伴奏した、、だが、カンテキーなど、諸々の事情で、今回もお蔵入りとなったすかるスペシャルシレンシオ、、、、

まあそのうちいつか出番はくるだろう。。

だがこのシレンシオ、、、コレまで、いろいろな呼称で呼んできた、、

「ハモメロシレンシオ」、「DIEGO(最初の伴奏師匠の俗名)スペシャル改」、最近は、「すかるスペシャル」と呼称していたが、何の何だかサッパリ判らない。アレグリのシレンシオであることすらコレでは判読不明だ。。。で、、改名。

「宇宙戦艦神田川三世」
このシレンシオ、、伴奏最初の師匠 DIEGO師が弾いていた美しいメロディにハモリをつけて二人で弾いていたが、師匠との訣別を機に一人用にアレンジした。もちろん、コードや装飾音なども大幅に変更した。

その際、自分の幼少時に聞いた音楽がやはり影響してしまったのである。

まず、3コンパスめ、、3拍めくらいから、
■「宇宙戦艦ヤマト」でデスラー総統登場などのシーンでBGMとしてつかわれたコード進行を採用。。
宇宙戦艦ヤマトのエッセンスを盛り込んである。。。

次に、ヤマトの直後に僅かながら、
■「神田川」の香ただよう音の流れ(ショーヤンに敬意)を挿入。。。

さらに、6コンパス目最後のマイナーからメジャーに変わるコード進行を■「ルパン三世PartⅡ」のエンディングテーマの味付けを施す。。

やはり、名は体を表す。。わかりやすい?(どちらにしてもコレがシレンシオの名前であることなど誰もわからんか?、)、覚え安い、印象的な名前になったと自負するおばかすかる。。。。

Silencio「宇宙戦艦神田川三世」いつデビューできることやら、、、

しかし、先日ペーニャでこれを聞きたいと言ってくれた踊り手さんが現れ、、、、

また、別の踊り手さんから「宇宙戦艦神田川三世」のご指名が遂にきた。ただ、やはり時間的制約で、ひとつとなってしまった。でもせっかくご指名をいただいたので、弾こう!!!!

ついに踊り伴奏本番でこいつを弾く日がやってくる。。

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