2010年4月7日水曜日

●たらんと漬け

漬け物ではない・・・・

3ヶ月前、「弾き語りをして!!!、、、」、と頼まれ、渋々了承してしまったタラント。こんな歌の素人に弾き語りをしてくれとは、、、とほほな状態だったが、引き受けたからにはなんとか、変でも、それなりの形にしなければならない。

ここ3ヶ月、こればかりだ、、、

先日合わせ2回目で、勇んで持って行ったちょっと低めな節回しでうたえる、グラナダではない?タンゴ歌、、、

めちゃめちゃかっこいいこのタンゴ歌、、
エステル・ファルコンさんの後ろで歌うヘスーレさんのちょっとカンシオンっぽい、「せぇい~ぅ」、、、独特の歌入り口のスタイルで、めちゃくちゃCOOLなこの歌、、だったが、やはり振りに合わなかった。。。。ここは振りも歌に合わせてもらわないとかっちょ悪いが、、、それが叶わぬ、、。

「普通のグラナダください、、、」と言われ、4,5コンパス(4コンパス+メディオ)の「そぉ~ぷらみ」も必然的に却下となる。。悲しい。
一週間の弾き語り練習が吹っ飛ぶ。。。やむなく一般的なグラナダの節回しで、「ぽんて」と「けとぅめ」を歌うが、やはり最高音が1弦3フレットのソの音でここで声がひっくり返る。。。カポ無しでも、、、、

そもそもここで声がひっくり返るから、低い節回しのタンゴ歌を物色しまくって、決定し、歌詞を耳コピーして、スペイン語修正をかけ、練習して歌えるようにし、コード進行も単純だが食いまくりながら弾き語るのに、とてつもなく失敗を繰り返してきて、ようやくなんとかできるようになったので、落ち込み方は半端ではなかった。が、踊りがグラナダの節回しに合わせて作ってある以上、しょうがない。

帰ってまた頭をひねる。このタンゴ・デ・グラナダのたった一回の最高音の為だけに、ダウンチューニングするのは、やはり抵抗が、、なんかもったいない。

節回しを変えようかとも思ったが、うまくいかない。

が、、、、突然ひらめく、、、タンゴの入り口、一瞬音が途切れて、2コンパス分ギターがお休みする部分がある。
ここでそしらぬ顔で2フレット分おとしてF,Eでタンゴを始めてみた。
だめだ、やはりいきなり転調後のコードではじめると、違和感がある。

だが、転調は使える、、一音下げれば何とかグラナダの節回しでも歌えそうだ。で、、さらに軽くてからからな頭をふりふりしながら考え、無い知恵を絞り出す。

やはりタンゴ入り口はそれまでのG7とF#でひき、そのままの調で今までどおり歌前の第一ファルセータを弾き、それが終わったらジャマーダ開始と同時に半音二回下げて転調するのがしっくりくる。。ここの部分は、タンゴ1歌入り口まで3コンパスの余裕があるから、転調も違和感なく半音ずつ下げられる。

で、、、2フレット=1音下げ転調して歌い出してみる。。。

これでタンゴ・デ・グラナダを二つうたう。1歌は6コンパス「けとぅめ」、2歌「らもりねら」も6コンパス、、2歌直後に「じゃりじゃり」4コンパス、そのあと第二ファルセータを弾く、、、だが、ここは2フレット分下げたF,E調に作り直したファルセータを練習せざるをえなかった。
だが、F,E調のタンゴのファルセータを持っていなかったので、ちょうどよい機会かもしれない。先日「もんじゃDE FLAMENCO」でタンゴを伴奏したとき、F,E調のファルセータを持っていなくて、下をむいてしまったばかりだ。

その転調して弾く第二ファルセータをこなせば、後はスピーダーが来て〆るだけだ。

がんばって見つけた、低い節回しの、とてもかっちょよいタンゴ歌二つを却下されたのは悲しいが、自分が歌うにはどうやったら声が裏返らないか?の試行錯誤は今後の対カンテ特殊キー対策には、めちゃくちゃ勉強になった。とくに男性の歌い手は、カポなしでも、タンゴ・デ・グラナダ・の節回しが高すぎて歌えず、ダウンチューニングしているプロの画像を何度も見たことがある。まさにこの状態だ。このド素人すかるに弾き語りする機会を与えてくれたことに、感謝だ。

こんな機会が無ければおそらく転調の技も、別調のファルセータも思いついていなかっただろう。

約10日後、弾き語りするタラントを毎日弾きながら歌って擦り込む。
イントロ3分弾くと(「なげーよっ!」っていつものとおり突っ込みが入りそうだが、、)じゃりじゃりで〆歌歌い終わるまで15分を超えるかもしれない大作だ。弾きながら歌い、踊り手を注視するには、やはり歌詞を覚えてしまわないとだめそうだ。しかもギターも歌も一瞬も気を抜けない。ファルセータをこなし終わったら、寸法の決まったタラント歌を踊り手のコンテスタシオンのきっかけとんとんを見定めながら歌う。このへたれな自分には半端でない集中力が曲の頭から最後の〆まで必要となる今回のこの課題、、、、

一曲通しでできるのか非常に心配だが、もう後に退けない。刷り込みだ。

まさに、、

たらんと漬け・・・・・・・・・・・・

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