●マントン(シージョ)---
四角い巨大な布(ショール)で、イナイナイバーの如く顔を覆ったり、または、足位置を変えずに、両手又は片手でブン回したり、その最大長一杯に両手を広げ、豪華絢爛ド派手にブエルタするなどして使用される舞踏用特殊装備品のひとつ(その運用と携行には普通舞型特殊・マントン限定免許が必要)。両端を背中側に放って昔流行したちょっとセクシーな水着か?状態にすれば、衣装の一部となり、両手も自由となる。
通常正方形で、二つ折りの直角二等辺三角形の長辺両端を保持する状態で使用するが、身体に似合わず大きなマントンを購入してしまった?場合等、二つ折りで長方形にして使用する場合もある。
「フラメンコの王女達Ⅱ(フラメンコ舞踏の魅力シリーズVOL.9)」の1曲目でアレグリアスをこの世の者とは思えぬ癒し系微笑みを浮かべて、華麗に舞う、マリア・デル・マル・ベルランガ様(へたれギタリストすかるは一発でその虜となってしまった)などは長方形で使用している。
このアレグリアスでは、長方形マントンを両手で足位置を変えずに頭上を通る旋回線でブン回す(必ず左回転)ときに、邪魔になるのか、大変大きくて綺麗な耳飾りをなぜか左側だけ、②歌の後半部分のマントンを椅子に掛ける少し前の場面で、自分から故意に外して放り投げる珍しい場面を見ることが出来る。右耳の飾りは最後まで残っている。
●マントン・フレコ---
マントンの四辺についている細い紐みたいな飾り(昔のご家庭のリビングと台所の間仕切りに使われたものに似ている)。座り状態板付舞踏開始で椅子使用時、舞踏途中で一旦椅子にそっと掛けたマントンを再度取り上げる際、椅子の形状にもよるが、ほぼ46%くらいの確立でこのフレコ部分が椅子に引っかかり、上手くこの危機を乗り越えたとしても、回転時、後方ギタリストのギターネック、マイクスタンドなどに引っかかり、身動きがとれなくなり、舞踏手がパニックに陥る事が多々あるので注意が必要。
フレコの一本二本気にせずぶちっと強引にマントンを取り上げようとすると、椅子ごと、もしくはギターやらマイクスタンドまで釣ってしまう場合があるので、ケースバイケースで丁寧に引っかかったフレコを解放しなければならない。
●マントン・フレコ・フック---
両手を目一杯広げてマントンを保持しながらブエルタやケブラーダする舞踏手が繰り出す、ギタリストなど伴奏陣にし掛けられる死角からの攻撃。「へたれギタリストすかる」はリハ初回時(曲はタラントであった)に右の頬にこのマントン・フレコ・フックの奇襲先制攻撃を喰らい、失神しかけたが、二回目リハは、その繰り出されるタイミング、迎撃角度、最善回避方向と最短回避距離を見事に見極め、ギター伴奏しながらスウェイ&ウィービングでそれをかわして、事なきを得るとともにその瞬間を目撃した別の踊り手等から拍手喝采と爆笑を浴びた。
なおこの様な場合、踊り手は「マントン装備時後方不確認による伴奏者等に対する危険行為」または、「マントン装備時回転禁止場所回転」など(いずれも舞踏法に抵触する)で、検挙、被害が甚大であると現行犯逮捕される場合があるので注意が必要。
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